人生キムチチゲ
韓国で初めてキムチチゲを食べたのは留学して３ヶ月が経った頃で、その店に行った理由は単に家から近いというだけだった。
마미당 닭요리주점（マミダン鶏料理居酒屋）
店名のとおり鶏肉の炒め物や煮込み料理が一番の看板メニューだけど、キムチチゲをもっと推してくれてもいいと思う。
酸味とコクのバランスが素晴らしく、一口食べた瞬間に「本場のキムチチゲってこんなに美味しいんだ！」と感動した。元々サンラータンやトムヤムクンなど酸っぱくて辛いスープが好きなので、その日キムチチゲも好きな食べ物リストに追加されたのは必然だったのかもしれない。
それからさらに美味しいキムチチゲを求めて他でも食べてみたものの、マミダン以外は好みの味に出会えていない。新規開拓してはマミダンにすれば良かった…とがっかりすることが続いている。
韓国人おすすめの店でも日本人おすすめの店でも食べた結果、なんせ店によって味が違いすぎるので「美味しい」というレビューはあんまり参考にならないと思った。
なぜこんなに差があるのかと韓国の人に聞いてみたところ、店ごとに味付けが異なるのが前提で、地域によってキムチの漬け方が違ったり、発酵具合でも味が変わるからだそう。
私の口に合わなかったのは、薄すぎてコクがなかったり、嫌な酸味があったり、甘すぎる味付けだった。
マミダンのキムチチゲは酸味がちょうど良くて、辛すぎず、変な甘さもない。コクがあるけどしつこくないのでどんどん食べ進めてしまう。
おすすめは豚キムチチゲにじゃがいもトッピング。
一般的にキムチチゲにじゃがいもは入っていなくて、ここでは鶏料理に使うついでにチゲにも追加させてくれるのだと思う。キムチチゲ専門店ではないからこそ出来る食べ方。
一緒についてくるケランチムも出汁が美味しくて、日本のぷるぷるな茶碗蒸しとは違い、少し固めの食感が食べ応えあって良い。
初めての店で何度も食べたくなるほど好みの味に出会えたのは本当にラッキーだった。もう少し他の店にも行ってみるつもりだけど、私の人生最高のキムチチゲはマミダンだと今はっきり言える。
